爪切り

ワンちゃん・ネコちゃんの爪が伸びすぎていると、床や家具を引っかいたり抱っこしたときに爪が引っかかったりするだけでなく、カーペットなどに引っ掛けて生爪をはがしてしまったり伸びすぎて指に刺さってしまったりします。
普段から爪の状態を観察しておいて、伸びすぎている場合は専用の爪きりで切ってあげましょう。

爪は、一度に深く切らないで、角度を変えながら少しずつ切っていきます

切りすぎて出血してしまった場合には、出血部位をガーゼ等でしばらくの間強く圧迫し、止血します。もし、止まらなければ病院に連れてきてあげてください。

自宅で手入れできない場合、診察時や、爪切りだけでもご来院いただけます。お気軽に申しつけください。(料金500円)

耳そうじ

耳そうじは時々、脱脂綿にイヤークリーナーを付け、表面を軽く拭く程度で大丈夫です!!

正常な耳の中には汚れを外に出す作用があるため、 普段は頻繁に耳そうじをする必要はありません。耳そうじをしすぎたり、汚れをきれいに落とそうと強くこすり過ぎたりすると耳の中を傷つけ、外耳炎(外耳道の炎症)の原因になる事があります。

◎耳の匂いや汚れが気になる場合は...

●コットンに耳用の洗浄液を含ませ、指の届く範囲で軽く拭き取ります。
または
●耳用の洗浄液(2〜3ml)を直接耳の中に入れ、耳の付け根を軽く揉みます。その後犬・猫が頭を振ると洗浄液と一緒に汚れが出てきますので、優しく拭き取ります。

◎こんな症状が見られる場合は触らずに病院へ

このような場合は、耳の病気の可能性があります。酷くなったまま放置してしまうと、治るのに時間がかかってしまったり、慢性化してしまうことがあります。
また、たれ耳や耳の中に毛が生えていてムレやすい子は耳の病気になりやすいので、時々耳の中を見て異常がないかチェックしてあげてください。

病院には、専用のイヤークリーナーが置いてありますので、ぜひご利用ください。また、耳そうじも承っております。(料金800円~ 治療が必要な場合は別途)

肛門腺しぼり

◎肛門腺とは?

肛門腺とは、犬や猫の肛門の両脇、時計の文字盤で4時と8時に当たるところに、分泌液を出す線と袋があります。この分泌液はとても臭く、通常は排便時や興奮時に排泄されます。(スカンクのにおい袋と同じものです)

◎肛門腺がたまると?

かゆくなって肛門を床にこすりつけたり、肛門を気にしてなめたりします。
また、ひどくなると、肛門腺が化膿して赤く腫れ上がったり、破れて膿が出てきたりします。

◎肛門腺のしぼり方

肛門の両端の少し上(時計の文字盤で10時と2時に当たるところ)を指でつまみ、少し上へしぼりだす様に手前に引きます。

特に小型犬、ダックス、ビーグルはたまりやすいので、1ヶ月に1回程度しぼってあげましょう。

※分泌物はとても臭いので、ティッシュで押さえながら行うかシャンプー時にしぼって洗い流してください。

コツをつかめば自宅でもできますが、病院でも受け付けておりますのでお気軽に申し付けください。(500円〜800円)

歯みがき

犬・猫も歯のケアが大切だという意識は一般に浸透してきていますが、やり方がわからない、嫌がってどうしても出来ない、などの理由から実際に歯磨きでケアをしている飼い主さんはまだまだ少ないようです。

◎どうして「歯磨き」をしないといけないのでしょうか?

人間と違って歯石が付きやすいからです。
口の中がアルカリ性のため、犬・猫には虫歯はほとんど出来ないといわれています。それとは逆に、人間よりも歯垢が歯石になりやすい口内環境なのです。歯垢(食べ物のカスなど)にのミネラル成分が結合し石灰化すると歯石になります。こうなってしまうと歯磨きでは落とせなくなり、付着の程度によっては麻酔をかけてのスケーリング(歯石取り)が必要になってしまいます。この歯垢から歯石になるスピードが人間よりも速いため普段からのケアがとても大切になります。

◎歯磨きのメリット

口腔内の健康を維持します。

本来、健康な犬猫の歯は真っ白で口臭もありません。黄ばんで見えるのは歯石です。歯垢や歯石の中に含まれる細菌が増殖すると、歯肉炎や歯周炎などの歯周病を引き起こし、強い口臭や歯肉から出血し、さらに酷い場合には歯根が化膿して膿が溜まり頬や眼の下辺りの皮膚に穴があいてしまったり、歯がグラグラになって抜けてしまう場合もあります。
歯磨きで歯石の付着を防ぐ事で、歯周病を予防することが出来ます。また、日常的に口の中を見ていれば、歯周病や乳歯遺残、不正咬合、口腔腫瘍などの異常にいち早く気づいてあげる事が出来ます。

マズルコントロールのトレーニングが出来ます。

動物にとって口や歯は獲物を狩るための大切な武器であり、他者に触られることをとても嫌がります。口を触らせるという事は飼い主との信頼関係が出来ている証ですし、普段から口の中を自由に触れれば、上記の口腔内異常の発見以外にもお薬を飲ませたり逆に誤って口に入れてしまった物を取り出すことも容易に出来るようになります。

◎歯磨きの方法

まずは口を触ることに慣れさせてから!

はじめから歯ブラシでゴシゴシ磨くこうとすと、嫌がったり場合によっては攻撃的になることがあるので、最初は口を触ることから少しづつ、時間をかけて慣らしていきましょう。

  1. 口の周りを触る練習をします。フードやおやつで気を引きながら口の周りを少し触り、触る事が出来たらすぐに「イイコ!」とほめておやつを与えます。
  2. 慣れてきたら唇を少しだけめくります。(片側ずつ)犬歯を見るときは唇を上に、奥歯を見るときは後ろの方向に唇をひっぱります。
  3. 口の周りが触れるようになったら、今度は歯に直接触ってみましょう。おやつで気を引きながら、反対の手で唇をめくり、おやつを持ってる手で素早く歯を触ることが出来たらほめて手の中のおやつを与えます。徐々に歯に触れている時間をのばしていきます。
  4. 実際に歯ブラシを当ててみます。と同様に指の代わりに歯ブラシを当てます。歯ブラシは専用のものもありますが、人間用でも代用できます(毛が軟らかくヘッドの小さい子供用を選んでください)。最初は歯ブラシの代わりに指にガーゼを巻きつけてもかまいません。歯ブラシをあてる時間も徐々に伸ばしていきます。
  5. 歯ブラシを口の中に入れることが充分出来るようになったら、歯ブラシでやさしく歯をこすってあげてください。

どうしても出来ない場合は...

どうしても口が触れない子(攻撃性のある子)や歯磨きが出来るようになるまでのケアに、歯石が付きにくいタイプのフードやデンタルガムなどがあります。ガムは時間をかけて噛む事が出来るので、破壊行動などの問題行動を抑制するのにも利用できます。スタッフにご相談ください。

歯磨きに関しては、「よしながだより Vol.3〜歯をみがきましょう〜」も、あわせてごらんください。

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